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大会長挨拶

日本国際保健医療学会第36回西日本地方会を開催するにあたって

 第36回日本国際保健医療学会西日本地方会を担当することになりました愛知県済生会リハビリテーション病院の長嶋正實と申します。いままで少しずつJICAのプロジェクトに関わりながら発展途上国の保健・医療を見てきました。その過程の中で同じ地球上に生まれながら、地域や環境によって健康・保健・医療・福祉に大きな格差を生じている不公平さを少しでも減らすことができないか考えてきました。

 2000年に始まったミレニアム開発目標(MDGs)により国連は8つの目標を掲げ、十分とはいえないまでも乳児死亡率や妊産婦死亡率を大きく減らすことができました。以前は年間1200万人の子どもが死亡していましたがやっと600万人まで減少することができました。しかしまだ目標に達していない地域が少なくありません。今後とも先進国や発展途上国など各国が連携し努力することが必要です。

そこで今回の学会のテーマとして「世界は一つ−地域の中の多様性と格差−」としました。そのテーマに沿って東京女子医科大学国際環境・熱帯医学講座杉下智彦教授に特別講演をお願いしたところ快くお引き受け頂き、「持続可能な未来社会のデザインーアフリカから学ぶこと—」という非常に興味深い講演をしていただくことになりました。

 国内を見ると国際化が急速に進み、多くの在留外国人が生活をするようになっていますがいろいろな悩みや健康問題を抱えながら生活している方たちも少なくありません。在留外国人が比較的多い東海地区の実態や取り組みを発表し、参加者の皆様方と一緒に在留外国人について考える機会にしたいと思い、「地域の多様性と格差」というタイトルでシンポジウムを予定しました。

 一般演題では、日頃のご努力の成果を発表し、ディスカッションしていただきたいと思います。多数の方々のご参加とご支援を心よりお待ちしております。

 

日本国際保健医療学会 第36回西日本地方会

大会会長 長嶋正實(愛知県済生会リハビリテーション病院院長)

 

 

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